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神聖な植物
精麻とは
茎から皮を剥いで発酵液につけ、その後、プレスしたものが『精麻』です。ご神事に使われるほか麻繊維として使われます。艶やかに輝く精麻には強い祓い清める力があると捉えられており、現代に至るまでご神事に欠かせないものとして大切に扱われてきました。
引き撫でることにより、体に帯電した静電気(邪気の一種)を放出する「アーシング効果」もあるとされています。
桜の咲く頃、種を密集するように畑に撒きます。密状態で栽培するのは、陽の光を求めてまっすぐ、上へと伸びるように促し、枝が出て途中で節ができるのを防ぐためです。手間を惜しまずに育てられた大麻草は夏の終わり頃、収穫時期を迎え、やがて美しい精麻へと姿を変えます。
日本の豊かな水に育まれた国産精麻。その風土特有の水質により、柔らかくてしなやかな、唯一無二の品質となりうるのです。
麻の分類について
日本では古来より麻といえば大麻草の繊維のことを指していました。戦後の統制により、衣類などの品質表示法において『麻』はリネン(亜麻仁)やラミー(苧麻)、ジュート麻(黄麻)、マニラ麻(芭蕉)、サイザル麻などの繊維の総称として使われいます。現在ではアサ科※の植物であるオオアサは指定外繊維として表記されています。※植物分類体系においてアサ科の他、クワ科にも分類されています。
麻繊維は吸湿・放湿性に優れ、上質なものは奈良晒などの高級生地に仕立てられます。また、吸湿性に優れた麻は火が燃え広がりにくい特性から、古来より、火を取り扱う祭事の衣装や火消し人の消防服に適した素材として使われてきました。
